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マニア考(前稿の補足です

食べログにとてもたくさんのレビューを投稿している方を知っている。
料理やお店に関する豊富な知識、深い愛情、そして文章もコピーライティング的なセンスがすばらしく、多くの信望者がいる。
その方がある時こんな事をおっしゃっていた。
自分はマニアではない。ご飯を食べるのが好きなだけなんだ、と。
私はその気持ちがとてもよくわかったし、また、自分が普段マニアという言葉を安易に使いがちな事に対する反省も感じた。

どんな世界でもそうなのかもしれないが、マニアという言葉は多少なりとネガティヴなイメージがある。
食べ物に関するそれは主に、そういう人はいわゆるウンチクがうざいというイメージから来ているのではないか。
確かにそういう人が存在するのは確かだと思う。
ただそれはその人個人のマナーとか気配りの問題なのであって、全てのウンチクを悪者にするのは筋違いというものであろう。

「ウンチクはどうでもいい。食べて美味しけりゃそれでいいんだよ」というのはよくある言い回しである。
一見正論めいているが、私はこの言い方が好きではない。嫌いと言っていい。
ウンチクとはすなわちある食べ物にまつわる物語である。
マニアとは単に食べ物だけでなくそれにまつわる物語ごとそれを愛する人々の事なのだ、と私は解釈している。

初めて食べて口に合わなかった物でも、それを好きな人がどういう風にそれを愛してそれのどういうところが好きなのか、という物語を理解してその物語を魅力的と思えるならそれはそれを好きになるためのよすがとなる。
もちろん嫌いな物を好きになるだけが物語の効用ではない。
判りやすい例をあげるなら、いただきものの銘菓の箱を開けるとかならず入っているしおりだ。
その銘菓の由来や製法のこだわり、姉妹品の紹介などが書かれている。
食べる前か後かはともかく、それを必ず読むという人もいれば、意に介さず包装紙と共に読まずに捨てる人もいる。
私はもちろん前者である。
しおりの存在は銘菓の美味しさとそれを食べる喜びを確実に増幅すると思っている。
食べて美味しければそれでいいだろう、と言われてもとてもじゃないが承服しかねる。

前項の食べログ論を、一種の皮肉と読んだ方もいるかもしれない。
持って回った食べログ批判そしてマニアに対する皮肉として。
こんなことを言うのも野暮だが、もしそう読んだとしたらそれは完全に誤読である。
ただ強いて言うなら自分自身一人の(典型的な)マニアとしての、自虐風自慢と言えない事もないとは思う。
マニアになるとめんどくさいけど楽しいよ、という結論は本心である。
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プロフィール

イナダシュンスケ

Author:イナダシュンスケ
業態開発とメニュー開発を中心に飲食店の雑用全般。enso / Erick south / Erick curry などなど。
ただしこのブログは完全プライベートであります。
偏り気味の食文化論、役に立たない食べ物ウンチク、飲食店の愉快でトホホなリアルライフ、そしてたまにはヒット数稼ぎの阿漕なレシピ公開、好きなものを好きと言うだけの中身の無い雑談、などをだらだらと垂れ流す予定です。
↓小ネタはコチラ↓
https://twitter.com/inadashunsuke

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