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食べログはなぜ素晴らしいのか

数年前に、バーチャル繁盛店、という言葉を見かけた事がある。
ネットの口コミでは評価が高いが実際にはさほど繁盛してるわけではない店を指してこう呼んでいた。
うまいことを言うなあと感心した。
私はそういう店をたくさん知っていたからだ。
それに、その頃ちょうど私が中心になって立ち上げたばかりのある店も当時まさにそのバーチャル繁盛店だった。

食べログのユーザーは、個性的で本格的で職人気質で商売っ気が無い(ように見える)店を高く評価する。
しかし実際に繁盛する店というのは、もっと平凡で、誰からも嫌われないように細心の注意を払い、ビジネスとして徹底した企業努力を隠さない店である。
本来そこには優劣はなく、単に価値観やTPOの違いでしかないのだが、食べログ上はあきらかに前者が優で後者が劣というバイアスが働く。
するとどういう事がおこるかというと、後者の「リアル繁盛店」のお客さんの一部が(それは本当にほんの一部かもしれないけど)前者の「バーチャル繁盛店」に流れるのである。
そしてその中からはめでたく「バーチャル」を脱する店だってあるはずだ。

食べログが無ければ潰れていた「個性的でヘンな店」「その良さが伝わりにくい店」というのはたくさんあるのではないかと私は思う。
もしくは潰れないまでも、野心的な店としてスタートしたものの途中で心折れて平凡な店になってしまったかもしれないケースもあっただろう。
さらに言えば、今食べログがあるからこそその力を信じて尖った店を立ち上げる勇気を得る新しい店主も居るに違いない。

逆に食べログで割りを食ったのはチェーン店の、特に居酒屋だろう。
彼らには気の毒ではあるが、やはり私は個人的にそういう店が増殖し幅を利かすよりは、不器用でも個性的な店が増え生き残る方が喜ばしい。

負の側面だって様々ある事は承知の上だが、それでも私が食べログを素晴らしいと思うのは全てこの一点においてである。
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プロフィール

イナダシュンスケ

Author:イナダシュンスケ
業態開発とメニュー開発を中心に飲食店の雑用全般。enso / Erick south / Erick curry などなど。
ただしこのブログは完全プライベートであります。
偏り気味の食文化論、役に立たない食べ物ウンチク、飲食店の愉快でトホホなリアルライフ、そしてたまにはヒット数稼ぎの阿漕なレシピ公開、好きなものを好きと言うだけの中身の無い雑談、などをだらだらと垂れ流す予定です。
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https://twitter.com/inadashunsuke

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