記事一覧

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「では聞こう。カレーとは何だ」後編

このピンチを切り抜けるために私は考えた。
一つ確実な事は、ゴハン以外の主食にまで範囲を広げすぎたためにややこしくなったのだ、ということだ。
逆に考えてみる。
確かにインドカレーはナンやチャパティで食べられる事も多い。
しかしそれらのカレーはゴハンで食べてもやっぱり美味しいのである。
少なくともプラオにまで範囲を広げれば網羅できない範囲はないであろう。
パンで食べてもおいしい、は充分条件であっても決して必要条件ではないのではないか。
希望の光が見えた。
後退と見せかけて一歩前進である。

「カレーとは、おおよそ等量の米飯と合わせる事によりそれぞれを単独で食べるより美味しくなる料理の内、唐辛子を含む2種類以上の香辛料が使われたものである」

少しスッキリした上、菓子うんぬんの但し書きも不必要になった。
パンを省いた事で甘味以外のスプレッド類も排除できた。

ここで改めていつか向き合わなければいけない大きな問題について触れておこう。
いわゆる麻婆豆腐問題である。
麻婆豆腐はいかに狭義にカレーを定義しようとカレーからは分離できないのではないか。
これに対する答えは実は簡単である。
なぜならばそもそも麻婆豆腐はカレー以外の何物でもないからである。
麻婆豆腐はカレーである。
それでよし。
それは例えばゲーンキョーワンがタイ式グリーンカレーであるというのと同じ次元の話である。
同様に、モロッコあたりの羊や鶏肉の香辛料煮込みなども完全にカレーである。
先の見直しでパン類と一緒にクスクスなども排斥せざるを得なくなったため今後見落としがちになってしまうかもしれないが、それらも麻婆豆腐やゲーン同様、代表的なカレーの一つである事は忘れずにいたいものである。

では牛丼はどうか。
牛丼のアタマそのものはカレーの定義を満たさない。
が、牛丼を目の前にして卓上の七味をふった瞬間、それはカレーの定義を完全に満たしてしまう。
私は当初、牛丼も麻婆豆腐同様カレーで良いのではないかと少し考えはじめていた。
しかし、問題はむしろ七味唐辛子である。
七味唐辛子はそのものが混合香辛料すなわちマサラである。
これによって実にあらゆる物がカレーとして立ち上がってくる事になる。
例えばとろろ汁である。
ワサビだけなら別としてもこれに七味をふった瞬間カレーになるという事でいいのか。
確かにゴハンを鬼のように美味くするという機能性においては、最上級のカレーと比較しても一歩も譲らない性能を持っている。
しかしさすがにこれをカレーに含めるのはなんと言うかカレーの立場が無いという気がするのだ。
となるとカレーにおける香辛料は、いったん完成された料理にふりかけるだけでは不十分で、やはり加熱調理を前提としその過程で香辛料を加えるという条件が必要なのではないかという結論に至った。

「カレーとは、唐辛子を含む2種類以上の香辛料を使用し加熱調理された副食物の内で、おおよそ等量の米飯と共に食べた場合にそれぞれを単独で食べた場合より美味しくなる料理の総称である」

これが今のところ最も完璧に近いと思われる私なりの定義である。
これで私のみならず読者諸氏の元に海原雄山がある日乗り込んできたとしてもそれなりの対処は可能だと思われる。

有事の際はぜひご活用いただきたい。





スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

イナダシュンスケ

Author:イナダシュンスケ
業態開発とメニュー開発を中心に飲食店の雑用全般。enso / Erick south / Erick curry などなど。
ただしこのブログは完全プライベートであります。
偏り気味の食文化論、役に立たない食べ物ウンチク、飲食店の愉快でトホホなリアルライフ、そしてたまにはヒット数稼ぎの阿漕なレシピ公開、好きなものを好きと言うだけの中身の無い雑談、などをだらだらと垂れ流す予定です。
↓小ネタはコチラ↓
https://twitter.com/inadashunsuke

月別アーカイブ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。