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老舗論 中編

飲食業界は競争が熾烈だ。
常にギリギリの生存競争にさらされている。
だからどの店も
なるべく安くて
なるべく多くの人に美味しいという印象を与え
なるべくお店に利益を残す
そんな最適解を必死に求める事になる。
そしてその最適解は結果的にジャンルごとに似たようなものになる。

同じような味のつけ麺が大増殖し、
オムライスはふわとろになり、
ハンバーグはあふれる肉汁を湛える。
パスタはスピーディに提供できる細めの麺にライトなソースが選択され、
ラーメン屋やそば屋には大抵ミニ丼セットがある。
うどんは一斉に讃岐化する。
バルと冠する店が雨後の筍のように増殖しどこも同じようなメニューを出す。
パンケーキ。
女子会プランが組まれ一品目はバーニャカウダである。

これらは全て過酷な競争によりもたらされたものだ。
最適解の範疇で敵を出し抜こうと価格競争に陥ったのが一時期の牛丼値下げチキンレースである。
最適解を外すと脱落する可能性が一気に高まる。
最適解にあえて背を向けるニッチな店もあるがそれとて実のところ最適解に逆から縛られているのである。
そして最適解は時代と共に変わる。

老舗は値段がちょっと高い。
それは確かにそうかもしれない。
放っといてもお客さんが来る。
まあそういう部分もあるかもしれない。
だがそれによって、過酷な競争からは少しだけ距離をおく事ができる。
もちろん老舗とて競争と全く無縁ではない。
しかし少なくともギリギリの生存競争をかけて時代時代の最適解を求め一斉に右往左往する「普通の店」から少し距離を置いて高みの見物を決め込む余裕はあるのだ。
そしてその余裕が老舗が魅力を発揮する最大の原資となる。

つづく
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プロフィール

イナダシュンスケ

Author:イナダシュンスケ
業態開発とメニュー開発を中心に飲食店の雑用全般。enso / Erick south / Erick curry などなど。
ただしこのブログは完全プライベートであります。
偏り気味の食文化論、役に立たない食べ物ウンチク、飲食店の愉快でトホホなリアルライフ、そしてたまにはヒット数稼ぎの阿漕なレシピ公開、好きなものを好きと言うだけの中身の無い雑談、などをだらだらと垂れ流す予定です。
↓小ネタはコチラ↓
https://twitter.com/inadashunsuke

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